島岡達三・窯変縄文象嵌角皿 解説 A-12

島岡達三・窯変(いらぼゆう)縄文(じょうもん)象嵌(ぞうがん)角皿(かくざら) 解説


     窯変(ようへん)縄文(じょうもん)象嵌(ぞうがん)角皿(かくざら)(中皿:22.5㎝ /大皿 :28㎝)

◆島岡達三(1919-2007)

昭和後期から平成時代に活躍した陶芸家です。大正8年(1919)東京に生まれました。父は組紐師の島岡米吉です。のちの縄模様につながる重要な生い立ちといえます。高等学校在学中に日本民藝館を訪れ、民芸の美に目ざめます。東京工大窯業学科卒業後、濱田庄司に師事し昭和28年栃木県益子に窯をひらき独立しました。父が組紐師だったことから組みひもをころがした器面の押しあとに化粧土をうめるという独自の縄文象眼技法を確立し、平成8年人間国宝となりました。島岡達三の縄文は紐を単に押しつけるのではなく、くるくると回しつけることによってできるものであり、微妙な線のズレが作品に趣を与えています。こうした縄文象嵌に加え、白い窓絵を設けて中に赤絵で描画したり、象嵌に青・黒色の土を用いるなど別の技法との組合せを試みています。こうした独自の技法のほか、師匠である濱田庄司の影響も受け、ロウソクで白抜きした窓絵、釉(ゆう)の流しかけ、柿釉をはじめとする鉄釉、赤絵の筆致など濱田氏の作風を範としながらも、島岡達三独特の世界観をもつ作品を生み出しています。

白釉(はくゆう)」 とは・・・ 伝統釉薬の一つである並白釉(なみしろゆう)は石灰が主成分の釉薬です。焼き上がりは透明になるため、素焼きの生地に下絵を描いたり、土肌そのものを堪能したりと土味が感じられる釉薬です。益子ではベースとなる基礎釉として使用されます。これに似た白系の釉薬に糠釉(ぬかゆう)があります。糠釉(糠白釉)は灰が原料になり、灰には藁灰(わらばい)籾灰(もばはい)、木灰などが使用されます。焼成後は独特な乳白色に近い白色になります。

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