島岡達三・伊羅保釉縄文象嵌壷 解説 A-05

島岡達三・伊羅保釉(いらぼゆう)縄文(じょうもん)象嵌(ぞうがん)(つぼ) 解説

     伊羅保釉(いらぼゆう)縄文(じょうもん)象嵌(ぞうがん)(つぼ)( 壷高さ:27㎝/ 島岡達三

 

 ◆島岡達三(1919-2007

東京工大窯業学科卒業後、濱田庄司に師事し昭和28年栃木県益子に窯をひらき独立し

ました。組紐(くみひも)()だった父親の組紐を器面(うつわめん)にころがし、押しあとに化粧土をうめるとい

う独自の縄文象嵌技法を確立し、平成8年人間国宝となりました。島岡達三の縄文は

紐を単に押しつけるのではなく、くるくると回しつけることによってできる微妙な線

のズレが作品に趣を与えています。

 

◆「伊羅保釉(いらぼゆう)」とは・・・

伊羅保釉は土灰釉(どばいゆう)1の一種で、古くから高麗茶碗に用いられていました。

伊羅保とは高麗茶碗の種類名称のことです。()びた(たたず)まいと素朴な釉調が見てとれます。手触り

はざらざらしていて、このざらざら感がいらいらに転じて伊羅保と呼ぶともいわれて

います。発色は土の成分にもよりますが、酸化焼成で黄褐色になり還元焼成では暗褐

色に焼きあがります。本品はビードロが多く見られ、伊羅保の魅力と調和した趣にな

っています。

 

1.土灰釉とは、木の枝や落ち葉などの雑木を燃やした灰からつくられています。 発色させる

ための金属などが含まれていないので、淡い色合いに仕上がります。

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